快適さ便利さの追求の敗北


今回の、大変な悲劇である原子核力発電事故。被災者、関係者のみなさまのお見舞いを、衷心より申し上げます。

原子力」といいますが、もう少し、正確にいいますと、「原子核力」であり、原子核に蓄積されているエネルギーを開放して、発電をしています。
原子核力は、核融合の場合、約100eVであり、電磁気力は、1eV程度です。したがって、日常の約100倍の力を、日常の力で制御しようとしているわけですから、たいへん高度な技術が必要です。
http://astr.phys.saga-u.ac.jp/~funakubo/BAU/chapter3/chapter3-2.html
単純に考えると、原子核燃料の体積の100倍の体積の水でで冷やすことが必要なのでしょう。

さて、話はとんで、太平洋戦争のとき、日本は、100倍か、それ以上か、わかりませんが、そういう敵を相手に戦い、負けてしまったわけです。今、考えると、なんであんなむちゃなことをしたのか?と我々は思うわけです。
しかし、もっと後の世には、なんで原子核力という、100倍の力を相手に戦って、勝てると思ったのか?と思われてしまうかもしれません。後の世の人が、むちゃなことと思うようなことを、なぜ、私たちはしてしまったのでしょうか?
説明を求められるのでしょうね。

結局、経済戦争に負けてしまったのでしょうか?経済戦争の本質は、私も含めて、人間の便利さ快適さの追求だと思います。
そういう人間の便利さ快適さを追求する心が自然の力に負けたのでしょう。

これからは、少し、便利さや快適さを捨てて、つつましい生活を試みてみたいと思います。
そうすることによって、大切な資源の適切な分配が可能になると思います。