この瞬間を懸命に生きる

あけましておめでとうございます。旧年中は、たいへんお世話になりましたこと、御礼申し上げます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。今日は七草ですので、さすがにまずいと思って、今年最初の記事を書いています。今年は、「この瞬間を懸命に生きる…

倉科の翁の経済論

今年の夏休みに、長野県の千曲市(旧更埴市)の倉科へ妻とともに旅行しました。結婚するまで私の本籍はここにありましたし、先祖の墓がここにあります。結婚の報告ということで、先祖の墓を詣でました。夕方、市の公民館にある浴場へ行った時のこと。風呂場…

忠臣蔵と坂の上の雲から老後を考える

今日は赤穂浪士の討ち入りの日です。忠臣蔵は日本でもとても人気のあるお話ですね。江戸時代、5代将軍徳川綱吉の時代、太平の世の中のお話です。江戸に勅使(京都からの天皇のお使いの方々)が下向なさいました。勅使の接待をするために、2人の地方の若い大…

源氏物語を思ふ

昨晩、源氏物語を扱った、歴史秘話ヒストリア「わたしが愛した光源氏〜“源氏物語”女たちのドラマ〜」を拝見しました。妻も源氏物語にたいへん興味を持っており、一緒に見ました。私は、一応専門は理系なのですが、理系の人間にとって、源氏物語は、こんな風…

今のソフトウェア産業のために教育以外の巨額の初期投資は要らないのでは?

現在、世界中で、経済や金融のシステムが行き詰まりを見せています。一個人の生活者として、やはり不安を感じざるを得ません。そこで、自分としても、少し考えを巡らせてみました。 私は経済や金融に関しては門外漢ですので、この記事の内容も怪しいものです…

電子化した情報では、まだ扱えないこと。

昨日は、リアルとバーチャルの話をしました。リアルの価値とバーチャルの価値とのギャップがバブルだと考えられるのではないか?として、リアルな現物と、金融・経済活動特に電子取引のバーチャルなお金との比較をしていみました。リアルというのは、私たち…

食糧価値の顕在化の可能性を考える

最近、金融情勢がとても悪化しているようです。お金の取引がバーチャルの世界で行われ超高速になっているのに、リアルの世界の現物、また人の頭や人の動きがそれについて行っていないからでしょう。その辺のことを昨日書きました。子供のゲームによるリアル…

情報革命と金融危機

前回は、技術の中でも「てこと滑車」という効用を大きくする仕組みを交通手段に適用した歴史について考えました。交通手段は、人を運ぶ手段ですが、もちろん物流の手段にもなります。そういう意味で、潜水艦のような海中海底の交通や物流が今後面白いのでは…

技術から見るこれからの資本主義

先日の本ダイアリーに書いたように、技術の基本は、「てこと滑車」。少ない力を大きな力に。少ない原資で大きな効用を!です。これは、資本主義と目指すところが同じです。そして、この大きな力は、あくまで手段であり、何か別にある「目的」のために使われ…

「てこと滑車」と技術と科学

科学技術に携わっていると、しばしば、社会的責任が問われることがあります。社会的責任が問われるとは、それだけ社会に与える影響が大きいということでしょう。影響が大きいとは、社会に浸透していることであり、それだけ使っている人やかかわっている人が…

ものづくりとジョブズ

日本は「ものづくり」の国と言われてきました。すばらしい技術を持ち、消費者を喜ばせる、品質の高い製品を作ってきたと思います。特に、ソニーに代表される、携帯型デジタルメディアは、世界の羨望でした。おそらく、ジョブズにとってもそれは同じで、彼は…

第20回 東京大学 理学部公開講演会 に出席して

昨日は、第20回 東京大学理学部公開講演会に出席いたしました。http://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/event/public-lecture20/講演に先立ち、第20回を記念して、コンサートが開かれました。10月20日(木)には、ハーヴァード大学のロバート・レヴィン氏のモーツァル…

「放射能と人体」を拝聴して

昨日、日本医学会・日本医師会合同フォーラム「放射能と人体」を受講しました。 http://jams.med.or.jp/forum/pdf_forum-poster_godo.pdf http://jams.med.or.jp/forum/index.html総合司会と序論を担当なさった、長崎大学名誉教授の長瀧重信先生のお話はとて…

「Webという名の宇宙」 の中の生命体

最近、サイバー攻撃がまた新聞を賑やかにしています。サイバー攻撃の手段として多いのがコンピュータウイルスによる攻撃です。コンピュータウイルスは、他のプログラムに寄生して自分自身のコピーをつくり、多くの場合ユーザに不利益をもたらします。もちろ…

まとめて提供するパッケージ化の力と仕事力

昨日は、AITC(先端IT活用推進コンソーシアム)http://aitc.jp/ の1年目の集大成である総会が開かれました。多数の方のご来場をいただき、ありがとうございました。この1年は、AITCの活動をどういう方向に持っていくかという議論から始めなければいけません…

自然観を整理する

ちょっと思い立って、WikiPediaから、いろいろと抽出して、並べてみました。 文化史の年表です。特に自然科学に注目して、無理やりだけれども、50年刻みで分類してみました。 やはり、フランス革命からナポレオン時代にかけて、異常に天才が並んでいますね…

2011年 上期 成果発表について

2011年上期が終了し、下期に突入しました。私は、本務として、下記の研究会で口頭発表を行いました。 第24回セマンティックウェブとオントロジー研究会 http://sigswo.org/A1101_program.html - ■開催日時:2011年6月22日(水)−23日(木) ■会場:浜名…

41歳を迎えて

本日、41歳を迎えました。40歳の一年は、本当にいろいろとことがありました。しかし、なんとか無事に今日を迎えられたのも、周りで支えてくださっている方々のおかげと感謝しています。さて、昨年40歳を迎えたときに、下記のような文章を書きました。http://…

視覚情報を通じた人間の他者認知プロセス

昨日、日産財団認知科学シンポジウム 「人と機械のつながりと未来」に出席いたしました。日産財団認知科学シンポジウム 「人と機械のつながりと未来」 http://www.nissan-zaidan.or.jp/sympo/sympo110319.html中心は、視覚情報を通じた人間の他者認知能力で…

ジョブズよ! 「夢」をありがとう!

今日の通勤電車の中で、ジョブズの死去をしりました。仲間がFacebookに書いているのを読んで、第一報を受けました。正直ショックで、立ちくらみがしました。 私にとってジョブズは「夢」を与え続けてくれた人でした。大学院時代にMacintoshユーザとなりまし…

2011年上半期を終えて、そして下半期に突入して。

4月に大江先生の研究室に採用していただき、ちょうど半年がたちました。大江先生はじめ、研究室の先生方には、本当にたくさんの貴重なご指導を賜りました。御礼申し上げます。また、セマンティックWeb委員会、LODチャレンジ実行委員会、先端IT活用推進コンソ…

LED (Light Emitting Diode)

今年も、ノーベル賞の季節が近づいてきました。近年、日本人の受賞者が増えたことで、日本の科学(と技術)の水準の高さが証明されていると思います。ただ、心配なことは、こうして日本の優秀な成果が上がると、「日本人」や「日本の技術」に対する期待感か…

ニュートリノの速度問題

http://mainichi.jp/select/science/news/20110927ddm012040130000c.htmlニュートリノが光速より早く飛ぶという実験結果が発表になりました。本当ならば、とても驚きます。 たしかに、アインシュタインの特殊相対性理論かどうかはわかりませんが、物理の基本…

野田佳彦さんと小沢一郎さん

本日、野田佳彦新首相が誕生するようです。昨日の民主党代表選挙は、とても劇的でした。そして、野田さんの、数々の名言が一緒に残りました。相田みつをさんの詩を引用した「どじょうが金魚のまねをしてもしょうがねえじゃないか。」。いいことばですね。「…

山下達郎さんのお話

昨日の朝、ラジオを聴いていたところ、山下達郎さんが面白い話をしていらっしゃいました。「100人のライブハウスで成功すれば、1万人のドームコンサートを成功させることができる。でも、ドームコンサートで成功しても、ライブハウスで成功するとは限らない…

がんばることや努力することの落とし穴

日本人は、がんばることや、努力することが好きな民族であるらしいです。そして、継続することが美徳であるようです。がんばることや努力すること、そして継続することは確かに大切なことですが、落とし穴があると思います。今日は、3つほど、挙げてみます。…

資本主義と科学技術

資本主義と科学技術の発展は、切っても切れない関係にあります。 産業革命によって、製品の生産効率が非常に上がりました。 工場を設立し、機械を導入しないといけません。この機械は、はじめ熱機関であり、熱力学の応用によって作られました。現在では、熱…

自由とルール

ルール(規則)があると、自由でなくなるのか? 自由のためには、ルールを撤廃した方がいいのか? この難しい問題を、交通ルールを例にとって考えてみましょう。単純に、あなたが車道を横切ろうとしています。自動車の交通量が少なければ、信号機などいりま…

固定財 と 流動財

先日、企業会計を用いて経営分析するお話をちょっとだけ書きました。総資産が大きいという量の尺度によって計る価値と、固定比率(もしくは流動比率)という質的な価値とがあることを考えました。量が大きくても質が悪ければよくありませんし、質が良くても…

モーツアルトを核にして その6

モーツアルトの活躍した時代、ヨーロッパはどのような時代だったのでしょうか?この作曲家のコンテキストを、最後に考えてみたいと思います。 モーツアルトは、ご存じのとおり、ザルツブルクの出身です。ザルツブルクは、その名の通り、塩の町。オーストリア…