がんばることや努力することの落とし穴

日本人は、がんばることや、努力することが好きな民族であるらしいです。そして、継続することが美徳であるようです。がんばることや努力すること、そして継続することは確かに大切なことですが、落とし穴があると思います。今日は、3つほど、挙げてみます。


1.がんばった分、成果が上がるとは限らない。むしろ、成果は努力に比例しない。

がんばれば、すぐに効果が出ると思う方も多いようですが、がんばってもすぐになんて効果が出ることはありません。いつでるのか?いつだかわからないというのが本当です。しかし、がんばらなければ、成果が出ないのも確かです。AKB48のプロデューサの秋元康さんが、「くじけそうになっても、『あと1ミリメートル先にゴールがある。』と思って続けることが大切。」とおっしゃっていました。がんばりつづければ、いつか成果が出るのは確かです。すぐに成果を求めても無理です。(「雨乞い」し続けると、いつか必ず雨が降る。でも雨と違って、なにもしないとなにも起こらない。)

とくに勉強なんかは、やっていると、ある日突然、わかってしまうことがしばしばです。ずーっとずーっと細い道を歩き続けて歩き続けていると、突然視界が開ける。また、火山の噴火のように、少しずつ少しずつ自分の中の努力の成果がたまってきて、あるとき爆発を起こし、成果が出る。そんな感じで成果が出るものです。自分の中では成果が出ているのに、点数に反映されないなんていうことは当たり前です。火山の噴火を待ちましょう。そして、周りの人が噴火に気づいてくれるのをひたすら待ちましょう。努力は今まで通り続けながら。


2.まちがった方向に努力する。

一生懸命やっていることでも、方向がまちがっていれば、とんでもないことになります。例を挙げてみましょう。
・車で前へ進む競争なのに、一生懸命バックする。
・詐欺で金儲けしようと、一生懸命人をだます。
・ダイエットしようと、一生懸命お菓子を食べまくる。
とっても変ですよね。これは、明らかに変です。
しかし、これを踏まえたうえで、次のような場合はどうでしょうか?
・会社の方針とは逆の方向に、一生懸命仕事をする。
・上司のいうこととは逆のことを、一生懸命にやる。
・人の足を引っ張るために、一生懸命邪魔をする。
これは、やっぱり変ですよね。そして、「会社の方針」や「上司のいうこと」と逆のことをしたいのであれば、ちゃんと上司や周りに説明してから実行しないといけません。どれだけの賛同者が得られるかはわかりませんが。。。


3.「頑張っている」と思うとき、人は頑張っていない。

一生懸命、がんばって、夢中になって仕事をしているとき、ゲームをしているとき、パチンコをしているとき、がんばっているなんて思いません。
がんばっていると思った瞬間は、大概、疲れ始めたときです。上記のようになかなか成果が出なくてイラつき始めたときです。そのときは、一休みしましょう。休暇をとったり、休憩をとったり、気晴らししたり。そして、「あー、がんばった!」と思い、満足しましょう。
この疲れ始めたとき(自分は頑張っていると思い始めたとき。)、そのまま休まずに頑張り続けるとどうなるか、例を挙げてみましょう。1カ月くらいでこんなことにならないでしょうか?

・がんばっている自分が好きになる。頑張っていること自体がすばらしいと思うようになる。
・頑張っていない人、頑張っているように見えない人を、とても嫌いになり、むかっぱらが立つ。
・そして、頑張っていない人に説教をはじめだす。

がんばっていると思うとき、自分はがんばっていないですし、続けると、頑張っていること自体に価値を見出さないといけなくなるので、たいへんです。

がんばっているかいないかは、その人の勝手。周囲が期待しているのは成果です。成果が上がらないときは、依頼主(もしくは関係者、家族)に状況を説明してみましょう。人に説明しようとすると、自分のぶつかっている壁がすぐにわかり、解決することも多いです。また、実際説明すると、答えが返ってくる場合もあります。ひとりでがんばるのはさびしくつらいので、仲間のみんなでがんばりましょう。