資本主義と科学技術

資本主義と科学技術の発展は、切っても切れない関係にあります。



産業革命によって、製品の生産効率が非常に上がりました。



工場を設立し、機械を導入しないといけません。この機械は、はじめ熱機関であり、熱力学の応用によって作られました。現在では、熱機関によりエネルギーを電気に変え、より制御しやすい電気機関に変わっています。それはともかく、このような機械を導入するために、巨額の初期投資や設備投資が必要だったわけです。そのために、資本家からお金を集める仕組みが資本主義社会の基本でしょう。


さらに、製品を作るための原料を世界に求め、また、できた製品を世界に流通させる。産業革命以前の大航海時代から、人間が夢見て実行してきたことです。そして、この際にも、航路開発のためには巨額の投資が必要であったのです。


こうして、製品開発と、原料調達、販路開拓のために資金を集め、その資金をもとに実行し、世界を豊かにしてきました。こうして、資本主義により、人類は現在の豊かな世界を実現しました。



けれども、現在はこれ以上効率化しても意味がないくらい効率化が進み、さらに、世界中に航路や販路ができてしまいこれ以上開発する必要はないかのようです。



つまり、まとまった巨額の資金が昔ほど必要はされなくなってきたのかもしれません。これが、現在の資金のダブりにつながっていると思います。


では、世界の海に漕ぎ出していった大航海時代の次に、漕ぎ出す世界は何だったのか? それは、おそらく宇宙でしょう。宇宙開発が資金の流れる先だったはずです。しかし、スペースシャトルの中止に見られるように、宇宙開発は予想外に難しかったのです。人類は開発先を一見見失っているように思います。



実は、地球上でありながら、開発されていないところがあります。それは、海と砂漠でしょう。人類はまだ海の一番深い底に到達したことがありません。海の中や底には豊富な資源があります。また、砂漠も緑化するなどして有効活用すれば、より地球は豊かになるはずです。


そして、地球という閉じた環境では、リサイクルが大切です。江戸時代の鎖国した日本は、優れたリサイクル社会でした。江戸の町はリサイクルにより清潔に保たれていました。


このように、地球上でも海や砂漠の有効活用、そして、資源のリサイクルシステムの構築には、まだまだ多額の資金が必要のようです。