震災復興の課題とコンテキスト

地震から、もうすぐ3カ月になろうとしている。復興が進んだ分野、全く進まない分野、様々だと思う。しかし、これによって、日本のどこに構造的な問題があるのか、少しずつ見えてきたと思う。あと1年ほどしたら、こういうことをちゃんと精査して、将来の日本のカタチ作りに生かしていきたいと思う。これをちゃんとしなければ、震災で亡くなった方々にあの世で顔向けできない。



さて、短期の復興の課題について、各方面からのご意見を、メディアを通じて拝聴している。どのご意見もごもっともである。私がそう思えるのは、そのご発言をなさっている方の「コンテキスト」、つまり置かれている環境を常に想像しているからである。その想像は現実と違っているかもしれないが、私の経験や知識や体験に基づいた仮説であることには違いない。




このような課題を挙げたときに、重要な「コンテキスト」は次の2つだと思う。発言者の立場、そして、時間軸で見たときの優先順位である。

■1 立場の違いによる問題意識の相違
立場といってもいろいろあるが、たとえば、職種、職業、年齢、住居地域などである。ここでは、地域を考えてみる。
先日、知の構造化センターの荒牧英治先生が、震災のtwitter分析で、上手に地域を分けていらしたのでそれを参考にして、私なりに考えてみたい。
(1)福島・宮城・岩手 (2)東北地方 (3)東日本 (4)日本全国 (5)世界全体
この地域性によって、ずいぶんと課題が違ってくる。たとえば、これは私の想像であるが、優先課題は次のようではないだろうか?
(1)の地域:はやく元の生活に戻りたい
(2)の地域:風評被害や健康問題
(3)の地域:健康問題と家計への影響
(4):家計への影響と日本経済
(5):日本経済と世界経済、日本の技術と人類の技術
このような感じである。

■2 時間軸の導入と優先順位の決定
・1週間以内のこと ・1か月以内のこと ・3か月以内のこと ・半年以内のこと ・1年以内のこと
このような時間軸の導入をして、課題を整理した方がよいのではないか?
さらに、課題Aを解決するためには、課題Bを先に解決しなければならないといった調整も必要である。
それを考慮して優先順位をつける。




私のようなプログラマーだと、構造化して、「順行」「繰り返し」「分岐」の作業に分けてしまう。
特に、「繰り返し」の部分は、切り出して、モジュール化して、大勢で、または機械を導入して片づけてしまう。
リーダがやるべきことは「分岐」における「意思決定」。
全体的には、時間軸を考えて「順行」を守ることが大切だと思う。




それぞれ人には向き不向きがあるので役割分担が重要である。
今回に限っては特に自分も得意分野に力を集中して活動したいと思っている。






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