ビジネス学

倉科の翁の経済論

今年の夏休みに、長野県の千曲市(旧更埴市)の倉科へ妻とともに旅行しました。結婚するまで私の本籍はここにありましたし、先祖の墓がここにあります。結婚の報告ということで、先祖の墓を詣でました。夕方、市の公民館にある浴場へ行った時のこと。風呂場…

今のソフトウェア産業のために教育以外の巨額の初期投資は要らないのでは?

現在、世界中で、経済や金融のシステムが行き詰まりを見せています。一個人の生活者として、やはり不安を感じざるを得ません。そこで、自分としても、少し考えを巡らせてみました。 私は経済や金融に関しては門外漢ですので、この記事の内容も怪しいものです…

食糧価値の顕在化の可能性を考える

最近、金融情勢がとても悪化しているようです。お金の取引がバーチャルの世界で行われ超高速になっているのに、リアルの世界の現物、また人の頭や人の動きがそれについて行っていないからでしょう。その辺のことを昨日書きました。子供のゲームによるリアル…

技術から見るこれからの資本主義

先日の本ダイアリーに書いたように、技術の基本は、「てこと滑車」。少ない力を大きな力に。少ない原資で大きな効用を!です。これは、資本主義と目指すところが同じです。そして、この大きな力は、あくまで手段であり、何か別にある「目的」のために使われ…

ものづくりとジョブズ

日本は「ものづくり」の国と言われてきました。すばらしい技術を持ち、消費者を喜ばせる、品質の高い製品を作ってきたと思います。特に、ソニーに代表される、携帯型デジタルメディアは、世界の羨望でした。おそらく、ジョブズにとってもそれは同じで、彼は…

LED (Light Emitting Diode)

今年も、ノーベル賞の季節が近づいてきました。近年、日本人の受賞者が増えたことで、日本の科学(と技術)の水準の高さが証明されていると思います。ただ、心配なことは、こうして日本の優秀な成果が上がると、「日本人」や「日本の技術」に対する期待感か…

資本主義と科学技術

資本主義と科学技術の発展は、切っても切れない関係にあります。 産業革命によって、製品の生産効率が非常に上がりました。 工場を設立し、機械を導入しないといけません。この機械は、はじめ熱機関であり、熱力学の応用によって作られました。現在では、熱…

ただひとつ。

昨日、経営分析を例にして、エネルギーのエントロピーは「固定比率」のような意味があるのではないか?と述べました。今日はちょっとそれについて「いいわけ」がましいことを書いてしまおうと思います。固定比率の反対の概念として、流動比率と書いてしまい…

帳尻

昨日、アメリカの債務問題をいろいろと勉強しました。短期的には、極めて政治的問題であり、デフォルトになることはないと、私は思っています。今回は、アメリカの国債の上限を引き上げることが重要ですが、その上げ幅を巡っての議論のようです。オバマ大統…

アメリカの債務問題

アメリカの債務が不履行(デフォルト)になるのではないか?という危惧がさらに深刻になっているようです。私のような、「アメリカが一番」という時代を生きてきた人間にとっては、本当に信じられない事態です。このような大きな問題でありながら、日本では…

「立場」や「役割」といったコンテキストを明らかにするはなし

本日、研究室の茶話会にて、東京大学政策ビジョン研究センターの秋山昌範先生のお話を拝聴しました。先生は、医療の情報化と、電子カルテなどの電子記録から新しい医学的知見をえるためのご研究を熱心になさっています。本日のお話をたいへん興味深く拝聴し…

問題解決先進国の日本は問題解決立国となろう。

近代日本にとって、第3の敗戦といわれる今回の複合災害。被害の甚大さ、そして、その影響範囲の広さを認識するにあたり、どうしても心理的に受け入れがたいものがあります。自分たちは、こんな地獄絵を見るためにがんばってきたわけではないはずなのです。し…

第24回セマンティックウェブとオントロジー研究会のナイトセッション(ICT革命の本質についての仮説)

こんにちは。湯本です。しばらく、このブログをお休みしてしまいました。間隔があいてしまいましたね。 実は、先週の水曜日、木曜日(6月22日―23日)に「第24回セマンティックウェブとオントロジー研究会」に参加しました。この研究会は、浜名湖の舘山寺温泉…

「キャズム」を越えていくApple

新技術が普及していく過程で、乗り越えなければいけない「谷」があります。それを「キャズム」と呼びます。ジェフリー・ムーアが提唱して注目を浴びました。 イノベーションとは、新技術の開発とその普及であると私は思っているので、イノベーションのために…

ケインズ経済学と奈良の大仏

不景気になると、公共投資によって景気を回復させようというお話がよく出ます。 イギリスの経済学者ケインズの時代も不景気だったらしく、「雇用、利子、貨幣の一般理論」で、公共投資が不況克服の一手段であることを示唆しているそうです。これを実践したの…

説明責任(accountability)

昨日、研究室で、週次定例会がありました。 その中の重要なテーマの一つと思われる、説明責任について、今日は私の考えを含めて書いてみたいと思います。東京大学では、科学研究行動規範を定めています。 http://www.adm.u-tokyo.ac.jp/res/res4/kihan/index…

おみくじと販売促進

こんにちは。AITCのCC研究部会の湯本です。コンテキスト・コンピューティングを略して、CCとしているのですが、昨日、クラウド・コンピューティングもCCだよ!といわれて、たじろいでします。さて、1月も20日が過ぎ、ようやく正月気分が抜けてきた…

会計学のコンテキスト

会計は、accountingの日本語訳です。訳したのは、福沢諭吉先生でしょうか。accountingは、accountすること。要は、説明すること。会計は、たとえば企業が、投資家に対して、説明責任を果たすことといえます。説明することの目的は、納得してもらうことです。…

モラルとスキル、働くことと稼ぐこと。

現代は、サービス業(第3次産業)の時代です。IT業界でも、サービスが重要とされています。では、サービス業で重要なことは何でしょうか? サービス業で、高収入の職業を思い浮かべてみると、ちょっと想像がつくかもしれません。私は、「モラル」だと思っ…

ケインズのアニマルスピリット

行動経済学が熱い。 「アニマルスピリット」 http://www.amazon.co.jp/dp/4492313982/ケインズの著書 http://www.amazon.co.jp/dp/4003414519/ の第4篇の第12章の7に「アニマルスピリット」が出てくる。 これは、投資誘因の中の「長期期待の状態」に関す…

めちゃくちゃな世の中

ゲームの理論は、自分も相手も、論理的に合理的に利益を得ようとする、という前提で、自分がいかに利益をあげるか?を問うているのだと思う。 自分が合理的な考え方をしても、相手がめちゃくちゃな、ランダムな答えを出すと、自分の利益すら危なくなってしま…

ジャック・アタリ 21世紀の歴史 日本の課題

ジャック・アタリ 21世紀の歴史 日本の課題1.中国からベトナムにかけての東アジア地域に、調和を重視した環境を作り出すこと。 2.日本国内に共同体意識を呼び起こすこと。 3.自由な独創性を育成すること。 4.巨大な港湾や金融市場を整備すること。…

GoogleのITと Tesla Motorsの電気自動車、そしてModel S、でトヨタは?

昨日、NHK総合 21:00− NHKスペシャル 「自動車革命」 を見た。「トヨタの戦略」として、ハイブリッド車から、プラグイン・ハイブリッド車への発展が紹介されていた。 プラグイン・ハイブリッドは、事実上、電気自動車で、ほとんど電気で走り、ガ…

財務諸表に載らない企業の価値

企業の価値が高いとか低いとかいうことは株価もしくはその時価総額で決まるというのは本当だろう。では、株価は何で決まるかといえば、財務諸表を読み、それを元にして投資家が企業の株を売買して決まるというのがだいたいの常識である。それは非常にある意…

「コト」から「モノ」へ、「モノ」から「コト」へ

「コト」から「モノ」へ、「モノ」から「コト」へ。 (旧ブログから改訂再掲載)今回は、ちょっと柔らかい口調で、しかし重要だと思われる、職業革命について話したいと思います。世の中で一番最初の「職業」は「娼婦」だったといわれています。「職業」とは…

ハイ・タッチ

ハイ・タッチ (旧ブログから、再掲載)最近、「ハイ・タッチ」という言葉をよく耳にする。「ハイ・タッチ営業」、「ハイ・タッチセールス」などなど。ハイ・タッチといえば、団体競技とかで、うまく点数が入ったりすると、選手同士で、高く手を上げてお互い…