モーツアルトを核にして その5

昨日は、ハイドンの確立したソナタ形式と、その一番の応用例である交響曲について書きました。ハイドンは交響曲を104曲も残しています。交響曲をこれほど大量生産した作曲家は、最初で最後でしょう。この連載の中心はモーツアルトですので。ハイドンとモーツ…

モーツアルトを核にして その4

昨日は、バッハ、モーツアルト、そしてビートルズという西洋音楽史上偉大なキャラクターについてお話ししました。今日は、モーツアルトのシリーズの中でありながら、一人の大作曲家に焦点を当てたいと思います。ヨーゼフ・ハイドン、その人です。バッハが西…

モーツアルトを核にして その3

むかし、「Love Story」という映画がありました。調べてみると、1970年の映画で、私が生まれた年の映画のようです。この映画は、別に映画館で見たわけではなく、学校の英語の教材として見た記憶があります。この主人公の女性が、音楽専攻の学生だったのか覚…

モーツアルトを核にして その2

さて、話を7月23日の続きである、モーツアルトにもどします。モーツアルトというのは常に注目されている作曲家ではありますが、私が特に印象に残っているのが、映画「アマデウス」です。私は映画を見る趣味があまりないのですが、この映画は映画館で観ました…

ただひとつ。

昨日、経営分析を例にして、エネルギーのエントロピーは「固定比率」のような意味があるのではないか?と述べました。今日はちょっとそれについて「いいわけ」がましいことを書いてしまおうと思います。固定比率の反対の概念として、流動比率と書いてしまい…

帳尻

昨日、アメリカの債務問題をいろいろと勉強しました。短期的には、極めて政治的問題であり、デフォルトになることはないと、私は思っています。今回は、アメリカの国債の上限を引き上げることが重要ですが、その上げ幅を巡っての議論のようです。オバマ大統…

アメリカの債務問題

アメリカの債務が不履行(デフォルト)になるのではないか?という危惧がさらに深刻になっているようです。私のような、「アメリカが一番」という時代を生きてきた人間にとっては、本当に信じられない事態です。このような大きな問題でありながら、日本では…

アナログ放送終了。

アナログ放送、ありがとう。

モーツアルトを核にして その1

今日は、趣味の話をしてみたいと思います。私の趣味は音楽です。基本的にクラシックが好きですが、ポップスやロックも好きです。歌うことが好きで、合唱のみならずカラオケも好きです。音楽が音学ではなくてよかったとつくづく思う今日この頃です。 さて、ク…

統合や総合

昨日の研究室のパーティーの帰りに、秋山昌範先生のお話を拝聴する機会に恵まれました。先生が、「医療情報は、文系理系両方の知識や研究が必要であり、そこが面白いでしょう。」とおっしゃいました。私も本当に同感です。そもそも情報学というのは、プログ…

「立場」や「役割」といったコンテキストを明らかにするはなし

本日、研究室の茶話会にて、東京大学政策ビジョン研究センターの秋山昌範先生のお話を拝聴しました。先生は、医療の情報化と、電子カルテなどの電子記録から新しい医学的知見をえるためのご研究を熱心になさっています。本日のお話をたいへん興味深く拝聴し…

問題解決先進国の日本は問題解決立国となろう。

近代日本にとって、第3の敗戦といわれる今回の複合災害。被害の甚大さ、そして、その影響範囲の広さを認識するにあたり、どうしても心理的に受け入れがたいものがあります。自分たちは、こんな地獄絵を見るためにがんばってきたわけではないはずなのです。し…

ネットワーク的視点から見た学問の分類

Webが発達し、そこでのソーシャルメディアが話題になるにつれて、ネットワークの研究が盛んになってきています。ネットワークは、「ノード」という点と、点と点を結ぶ「リンク」から成り立ちます。「ノード」を個人、「リンク」を人間関係と考えれば、これは…

気象庁防災情報XMLの実証実験システム勉強会

今日は、先端IT活用推進コンソーシアムの会合で、気象庁防災情報XMLを使った実証実験の勉強会がありました。昨年、2010年3月10日に、これらの実証実験のお披露目会があったのですが、その時は、まさか、その1年後、2011年3月11日に、日…

和と積とのあいだの変換

オイラーの公式をご紹介したついでに、オイラーの公式の「役に立つ?」利用方法を改めて書きたいと思います。 突然ですが、三角関数の和と差の公式を覚えていらっしゃいますか? たとえば、cos(x+y)=? とか、sin(x+y)=? とかです。私は全く覚えていませんの…

オイラーの公式と複素平面での回転

一昨日の議論の中で、自分でのちょっと端折ってしまったなあ、と思うところがあります。> オイラーの公式をみれば、cosとsinが入っているので、何となく回転に関することだと思いますし、そして、実数軸、虚数 > 軸をx軸、y軸とそれぞれ考えれば、それは、2…

幾何学の楽しさと難しさ

数学において、幾何学というのは非常に難しく、また非常に楽しいと思います。幾何学というのは、まさに視覚情報のための数学であり、イメージの数学であり、また、想像や空想や、直観のための数学です。数学をツールとして使っている人、またその数学自体を…

オントロジーとリンクトデータ

今日は、研究室の茶話会でお話をさせていただきました。みなさんに集まっていただき、話をきいていただくことは、とてもありがたいことで、感謝しております。発表の機会というのは非常に得難く、機会があるとうれしいものです。聞きに来てくださる方が、ど…

自然災害と政治史

1年ほど前に、アイスランドの噴火がありました。たしか4月、5月とヨーロッパの空路が麻痺したと記憶しています。 アイスランドの火山噴火 東日本大震災での被害があまりにひどかったので、日本ではあまり報道されていないかもしれませんが、今年の5月21日に…

第24回セマンティックウェブとオントロジー研究会のナイトセッション(ICT革命の本質についての仮説)

こんにちは。湯本です。しばらく、このブログをお休みしてしまいました。間隔があいてしまいましたね。 実は、先週の水曜日、木曜日(6月22日―23日)に「第24回セマンティックウェブとオントロジー研究会」に参加しました。この研究会は、浜名湖の舘山寺温泉…

震災復興の課題とコンテキスト

大地震から、もうすぐ3カ月になろうとしている。復興が進んだ分野、全く進まない分野、様々だと思う。しかし、これによって、日本のどこに構造的な問題があるのか、少しずつ見えてきたと思う。あと1年ほどしたら、こういうことをちゃんと精査して、将来の日…

人間とエネルギーに関する愚考

人間の仕事の出来は、エネルギーをいかに効率よく人間が制御しやすいエネルギーにかえるかの勝負である。 そしてそれは、生物みんなに共通する課題でもある。 今、地球上でこの問題を一番よく解決しているのは植物である。 葉緑体という強力なツールを持って…

本能寺の変 そしてその後

先日、本能寺の変について書いた。せっかくなので、その後も書いてみたいと思う。中国の大返しで活躍したのは、黒田官兵衛、石田三成、羽柴秀長といった面々である。黒田官兵衛が考え、石田三成が食料はじめ物資調達、羽柴秀長が資金調達というように、役割…

空耳

<おひさま>平原綾香が連続テレビ小説の主題歌を歌唱 脚本家・岡田惠和氏が作詞 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110604-00000001-mantan-entきょうは、ネタを一つ。 私だったら、「はやくて、やすくて、あんしんね〜」と歌詞をつけたい部分がございま…

本能寺の変前後

気がつけば、6月2日は本能寺の変が起こった日である。たまたま今年の大河ドラマは「江」である。そこで、信長公を偲んで本能寺の変前後を考察したいと思う。1562年は、信長が安土にいて、明智光秀が畿内を押さえている。 東は、徳川家康が武田、滝川一益が北…

「キャズム」を越えていくApple

新技術が普及していく過程で、乗り越えなければいけない「谷」があります。それを「キャズム」と呼びます。ジェフリー・ムーアが提唱して注目を浴びました。 イノベーションとは、新技術の開発とその普及であると私は思っているので、イノベーションのために…

第24回セマンティックウェブとオントロジー研究会

下記の研究会で、口頭発表をいたします。よろしくお願い申し上げます。 阪大溝口研究室と東大病院企画情報運営部の先生方の温かく親切なご指導のおかげで、なんとか口頭発表に漕ぎ着けました。御礼申し上げます。第24回セマンティックウェブとオントロジー研…

「独創性」について考えてみる。

独創性とは、何か?ということは、よくみなさんで議論されることが多いと思います。独創性とは、突拍子もない考えなのでしょうか?突拍子もない考えでよければ、たとえば、日本で平安時代に、携帯電話の原理を思いついたとしたなら、それは、独創的と言える…

真島圭先生のトゥインクルコンサート

昨年に引き続き、真島圭先生の、トゥインクルコンサートでの演奏を伺いました。 第15回トゥインクルコンサート 大泉ゆめりあホール / ゆめりあホール真島圭先生のピアノには、圧倒されます。去年も感じたのですが、譜面にとても忠実で、正確な技術で曲を演奏…

コンピュータと人間、そして神。

コンピュータができたとき、フォン・ノイマンが、それを指して「世界で2番目に頭がいい」と言ったそうである。その時のコンピュータの能力は、今のスマートフォンより劣る。今では、スマートフォンが世の中に溢れているから、残念なことに、頭がいい人間の価…